MODERN

いつも季節と自然に結びついたメニュー

 やよい軒が提案する「MODERN」は、奇をてらった新しい料理を生み出すことではありません。それは、日本人が古来より大切にしてきた「自然への尊重」と「四季を愛でる心」を、現代のライフスタイルに寄り添う形でアップデートし、毎日の食卓へと届ける挑戦です。コンクリートに囲まれた日常の中で、風の匂いや木々の色づきを感じる時間は、ひどく限られているもの。目まぐるしく変化する現代社会において、私たちはふと、季節の移ろいを見失ってしまうことがあります。そんな時は一年の自然のリズムと結びついたメニューを通じて、心と体に旬の潤いを取り戻してほしい。私たちは新しい時代の定食のあり方をご提案します。

移ろいゆく季節を味わう、現代のライフスタイルへの最適解

 「和食」がユネスコ無形文化遺産に登録された背景には、自然の美しさや季節の移ろいを表現する、日本独自の文化的な豊かさへの評価があります。日本の食文化は自然を尊重する精神に基づき、四季折々の新鮮な海の幸、山の幸を無駄なく活かし切る知恵とともに発展してきました。しかし極端に便利になった現在では季節を問わずあらゆる食材が手に入る反面、その瞬間にしか宿らない旬の力強さや、季節の移り変わりを食卓から感じ取る機会が失われつつあります。私たちが「MODERN」というコンセプトのもとに目指すのは、この失われかけた自然との結びつきを取り戻すことです。

 伝統的な技法を重んじるやよい軒の和食は、今の時代を生きる人々の感覚や健康志向にもマッチしています。たとえば、和食の要であるうま味。昆布や鰹節から丁寧に引いただしは、素材本来の輪郭を際立たせるだけでなく、動物性油脂や過剰な塩分に頼らない、ヘルシーで満足感のある食事を実現します。こういった伝統の技をベースにしながら、私たちは常に「いま、自然が最も美味しく育ててくれたもの」をメニューの主役に据えます。春には芽吹きの生命力を感じる野菜を取り入れ、夏には瑞々しく体を潤す食材を。秋には豊かな実りを感謝とともに味わい、冬には体の芯から温まる滋味深い一皿を仕立てる。やよい軒のメニューは、それ自体が自然のリズムを刻むカレンダーのように、お客様の日常に寄り添いながら変化し続けます。

 いつも季節と自然に結びついたメニューを提供することは、単なる味覚の追求を超えた癒しの提供でもあります。食事中もスマートフォンを見つめ、時間に追われる毎日の中で、ふと目の前に運ばれてきた定食の旬の味覚にハッとする。ひと口味わった瞬間、窓の外で移ろう季節の気配と自分の内面が、食事を通じてリンクしていく。消費されていく最先端を追い続けるだけがモダンではないはずです。繰り返す季節と向き合い、自然が育む最先端を提供し続ける。それがやよい軒の考える最高のモダンのあり方です。